馬具の一部で、鐙革、力革などで鞍に連結して、馬腹の両側に垂下し、騎手の両足を託する道具である。
馬具のごく原始的なものには、鐙を欠く場合もあるが、ヨーロッパでは紀元前から、東洋では周代のはじめごろからすでに鐙の存在がみとめられる。
日本においても、古墳から実物や鐙をつけた埴輪が発見されている。
鐙の古い形は世界共通で一つの輪形のものである。
そして欧米諸国、中国などは根本的な変化を見ず、現在もなお、国々により多少の変化はあっても輪形の鐙を使用している。