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売却済
2022年5月23日

軸で日本画の山水の作品をお譲り頂きました。このお客様は先代が日本画が好きで掛け軸を沢山集めておられ、そのなかの一部をお譲り頂きました。当店も同じ作者の作品を販売しており、詳しく説明して納得頂きお譲り頂きました。このように昔の愛好家コレクターが集められた作品は面白い作品が多くあり、このお客様は大阪の堺市のお客様で、堺と言えば骨董の蒐集家が多くおられる事で有名な地区で、今回も良い作品を買取させて頂きました。

川村曼舟の掛け軸で、大きさ約125×36cmの絹本に描かれた日本画です。共箱で、東京美術俱楽部の鑑定証が付いております。この作品は岩絵具で蓬莱山が描かれており、おめでたい時に使用出来る掛軸です。川村曼舟の最も得意とする山水画で、極彩色で細部まで丁寧に描かれております。川村曼舟は、著名な作家の山元春挙に師事し、春挙門下の四天王と呼ばれた日本画家です。大正から昭和時代にかけて、文展や帝展で受賞を重ね、関西画壇の雄として活躍しました。写生に基づく風景画を得意としており、特に晩年の青緑山水画は人気があり高価買取させて頂きます。

掛軸で大切な保存方法を紹介させて頂きます。
掛軸の一番の大敵は、汚れや傷みで、特に蔵シミは最大の問題です。簡単に蔵シミと言いますが、表具の表や裏側までシミが入ると綺麗にするのは大変で、時には表具のやり直しをしなくてはいけません。、現在保存されている皆さん、箪笥に仕舞い込んだままでは、蔵シミは増えるばかりです。特別な事はしてもらわなくても、年に数回は床の間に掛け軸を掛けて使用して頂くのが、蔵シミの一番の防止対策です。