売却済
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2023年4月29日
江戸時代末期から始まった北前船は、小樽から坂田、越前を通り、境港や門司そして広島に紀行して大阪まで商いの船旅を繰り返していました。その結果、豪商と言われる成金やお金持ちが出来、庭には鶴が飼われていた豪邸もありました。そのような人々は、お金にあかして素晴らしい古美術工芸品をそれぞれの地方に集め、収集されていたコレクターもおられました。三重県も伊勢湾の海沿いにあり、江戸まで行く船の中継地でもありこのような交易の品物が伝わっていると思われます。三重県地方から買い受けた品物でも、そんなお宅から流出した名品に出会う事もあります。
この掛け軸は水墨画で中国の文人画家が描かれた逸品だと思われます。中国の水墨画の歴史は古く、唐代に生まれ、朝鮮、日本に伝わって独自の発展を遂げました。このような水墨画は中国でも人気があり、日本の明治時代や江戸時代に描かれた骨董品や茶道具に使える逸品は非常に高価に買取させて頂きます。この作品は保存状態も悪く、表具裂もそんなに良い古裂を使っておらず、本来の時代より後年に描かれた作品のように思われます。水墨画の簡単な解説をさせて頂きますと、東洋画の一つの様式で、墨一色、またはこれに淡彩を施した絵画の事を言います。
掛軸の買取依頼や査定のご相談を数多く頂きます。先代から引き継いだ掛け軸の落款や箱書きが読めない、また読めても古い昔の作者でので価値や相場価格がわからない。引越し先に床の間が無い、納戸やお蔵に入れてあり汚れや傷みがひどい、いったい何処で直してもらうのか、など、掛軸についてのご相談の電話をよく頂きます。どの様なご相談でも、気楽にお電話頂ければ結構です。
当店では半端の品物や、傷、カケがあっても買取や販売しており、四季折々には一日百名程のお客様に来店頂き、近くには大学や博物館、また美術館の研究機関が有り、趣味で集めておられる 愛好家 も来店頂き、参考品や学術品として貴重な品物もあります。