もともと室内の貴人の傍らにたてて風を避けたものであり、中国漢時代が起源とされています。
古く中国ではよく木や金属・貴石など堅い材質のものも用いておりましたが、我が国には奈良時代に伝えられ、平安時代より室内調度品として発展しました。
なかでも『せんずい(山水)屏風』と呼ばれる、大和絵の様式で山水が描かれた六曲一隻のものが平安時代後期の代表作として知られています。
中世以後は左右二つの屏風を一双ととらえ、関連する図柄や書をかくことが約束事の様になり、重要な両面形式として数々の名作を残す事となりました。