売却済
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2022年8月7日

昔に作られた螺鈿細工の逸品ですが、丁寧な蒔絵に優雅な螺鈿細工が施された作品です。江戸時代から明治時代に作られた漆芸作品で、長年の年月を経てきた味わい深い香合です。螺鈿細工で長年使用されてきた作品ですが、保存状態も良く、共箱ではありませんが合わせ箱が付いております。ずいぶん昔の作品で、螺鈿細工は技法が難しい逸品ですが、昔の技法が使われており、伝承された職人技が見られます。

螺鈿の技法を説明させて頂きます。
主に漆器や帯などの伝統工芸に用いられる装飾技法のひとつで、貝殻の内側、虹色光沢を持った部分を切り出した板状の素材を、漆地や木地の彫刻された表面に嵌め込む技法で、螺は貝、鈿は散りばめることを意味して、そのような方法で工芸品が作られました。使用される貝は、夜光貝や白蝶貝、また黒蝶貝や青貝、そしてアワビ、アコヤガイなどが使われます。奈良時代に唐から輸入され、鎌倉時代になると鞍の装飾として好まれ、室町時代になると中国の螺鈿細工の素晴らしい技術も導入されました。そして、安土桃山時代には輸出用の漆器は南蛮漆器と呼ばれ、ヨーロッパとの貿易によって急成長を成し遂げ人気のある工芸品となり、其の後江戸時代の日本では鎖国により日本向けの螺鈿が主要の品物となり、現在の螺鈿細工の基礎が築かれて行きました。