売却済
写真5枚掲載、ご覧下さい。
2022年6月22日
お爺さんが当店のお客様で、奈良県より時々来店頂いていました。お亡くなりになり、次の世代の方々も興味も無く、お孫さんに売却依頼で来店頂き金工作品の逸品を数点お譲り頂きました。このように当店では販売もしており、代替わりになると骨董品の買取依頼を頂く事もよくあります。お爺さんから聞いておられたのか、当店の事もよくご存じで、やはり販売もしているので安心して買取依頼に来店頂いたようです。
きれいな作品で金谷五郎三郎の火箸です。共箱も付いており、保存状態も良く、丁寧に使用されてきた逸品です。本体に銘も入っており、正式な茶の湯にも使える逸品です。金谷五郎三郎は、京都を代表する金工作品の錺鋳物師で、代々同名を世襲し、茶道具や花器で名高い作家です。鍛金、鋳金、彫金など 伝統 的な金属工芸技法を駆使して、四百年余にわたって名品の数々を生み出してきました。特徴的な風合いを生む独自の金属着色法は「五郎三色」として知られ、父子相伝の技法として今に受け継がれています。その金属工芸技法は素晴らしく、近年には音色も注目され、火箸を利用した風鈴も人気があります。
金谷五郎三郎は日本でも屈指の金工作家で、簡単な日本古来の金工作品の説明をさせて頂きます。このような簡単な作品以外に、金谷五郎三郎も得意としていましたが、金属に毛彫りや片霧彫り等、彫る技法を施した作品を金工作品を、彫金細工が施された金工品と言います。日本の金工品や刀装具は、このような彫金細工が施されている作品が沢山あります。またこのような細工に加えて本体の地金に意図する図案の溝を彫り、別の地金を嵌め込む技法、象嵌細工と言われる豪華な技法があります。他には打ち出し技法や布目象嵌があります。